アィムベレダクティルス(Aymberedactylus)のデジタル下絵、完成しました。と思います。明日になって気分変わって無かったら完成しました。
実は、アィムベレダクティルスって下顎しか発見されてないのよね。えええええええ。
いや、だいじょぶです。下顎からタペヤラ科だって解って、ほんならタペヤラの他の属からだいたい全体の想像がつきます、んだそうです。だいたい他の翼竜もそんなもんだから!えええええ。(んなことはない)
Mark P. Wittonちゅー翼竜学者の人がいまして、その人が「Pterosaurs(翼竜)」というそのものズバリの本を出しています。洋書ですので拾い読みしか出来ませんが、最新の情報が満載で拾い読みでもウハウハです。
論文に載せるようなきちんとした学術的図もたくさん載っていますが、それ以外にウィットンさん自身が描いた絵画も載ってるんですよ。翼竜が当時どんな環境でどんな生活をしていたかをデジタル絵画で表現しています。
見てすぐはね、いやね、上手いんですけど、なんちゅかなぁ、ちょっと最後の描き込みが足りないって言うか、もうちょっと最後まできちんと描きはったらもっと良いのになぁと思ってました。
いえ、すみません、私が間違っておりました。
何度もその本を見返すうちに印象が変わってきました。
描き込みの仕上げ具合なんかを凌駕して、何より翼竜たちが本当に生き生きしていて楽しそうなんですよ。子供の翼竜とか本当にかわいいし。学術的な図は別で載っているので、絵のほうは説明的な要素が要りません。「ちょっとここの関節どうなってるんかな?」とかの疑問に絵で説明する必要が無いんです。そんな端々のことより、もっと翼竜たちの生き生きとした姿を純粋に描いてる。いいなぁ、いい絵だなぁ。
今日から新作描くよぉーっ!
今度はアィムベレダクティルス!(Aymberedactylus)
アズダルコだと思ってたらタペヤラだったっ!ナニ言ってるのか解んないっ!
絵を人に見てもらっていると、しばしば「こんな翼竜が本当にいたんですか?」と訊かれることがあります。アヌログナトゥス(Anurognathus)やキュクノランフス(Cycnorhamphus)の絵で言われることが多いかな。
考えてみれば当たり前ですよねぇ、翼竜にこんなにも興味があって海外のサイトや洋書で勉強している私ですら「うひゃー、最近の翼竜形態ってアバンギャルド過ぎる!」とびっくりしたエネルギーを描くモチベにしてるくらいですから、翼竜に興味ない人は全くの想像で描いてると思っちゃいますよね。
全骨格が発見されて無い種類の場合、「おおよそこんな感じだったんじゃないかなぁ」って感じで描くことはあります。でも、全くの想像で新種を作ることはありません。それだと翼竜じゃなくてドラゴンになっちゃいます。ドラゴン描くなら、最初からドラゴンとして描くかな。
絵が売れましたぁーーーっ!
しかも、3枚同時に!
「ニクトサウルスと猫」
「イスティオダクティルスと猫」
「ゲルマノダクティルスと猫」の3枚です。つい先ほど梱包・発送しました。気に入ってもらえたらいいなぁぽわわぁ。
今回、絵が売れて、アートメーターの画家レベルも6にアップしました。ぱぱらぱっぱっぱぁー。
今年初めはレベル2だったんだから今年は頑張りました。
単車で山を徘徊していた頃からですから、もう13年くらい前からハンディGPSを愛用しています。今では腕時計サイズのもありますので去年辺りから日常でも使っています。
てか、単純にGPS機能だけならスマホにあるんですけどね、でもオプションセンサー着けると心拍計にもなるし、ウィンドサーフィンとかでリアルタイムの速度計にもなるし。
つい1ヶ月ほど前に新しくしたんですよ、腕時計型のGPS。
ほしたら、万歩計機能もあるし、階段を何階分登ったとかも表示される!エレベーターでは数字が増えません!どうやら気圧と振動の両方から判断してるみたいです。
のみならず、睡眠時間とかも表示される!しかも、浅い睡眠か深い睡眠かも勝手に判断しとる!風呂入る時に外してたら深い睡眠とってる事になってますけどっ!
平日は1日4-5時間くらいしか寝とらんな。いや、「オレ睡眠時間少ない自慢」なんてダサい事しませんよ!平日は昼寝してるからね、合わせると5-7時間寝てるのかな。昼寝を1時間以上すると死亡率も認知症率も上がるんですけどね。んなこと言ったって夜寝る時間無いんだもん。
代わりに、休日に8時間以上寝てることを自覚していませんでした。んごー。
明日は旅行で描けないので今日は2日分描きました。なんだ2日分て?
マジレスすると、数年前に「ちょっとでいいから絶対毎日絵を描こう」と決めました。当時、ノルマは1日たった15分でした。描けない日は翌日に繰り越してどんどんノルマが溜まっていくシステム。
でも、最近では1日最低でも30分以上、だいたい1時間前後は描いてるので、ノルマが溜まるって感覚は無くなったんですけどね。
ダルウィノプテルスは群でいたのがそのまま20体以上かたまって発見されてます。
その中に、はっきりと「骨盤が広めでトサカが無い」のと「骨盤が狭くてデカいトサカがある」のが見つかってます。
おおお。すげー。オスとメスだわ。
他の翼竜でも、みんな知ってるプテラノドンも実はトサカのデカいのと小さいのがいるんだよ。
いよいよ現代の鳥のようです。性的なディスプレイでトサカを誇張して求愛ダンスとかしてたのかも知れません。ぽわわぁ。
しかし、カイウアヤラ(caiuajara)って最新の翼竜は47体も見つかって全部トサカが巨大なんです。これって性的ディスプレイ以外で何かに使ってたってことだよね?全く役に立つとは思えない巨大なトサカなんですけどね。なぞぉー。
昨日までのあらすじは、「原始的翼竜と進化型翼竜の形状がかけ離れていて中間型が永らく見つかってなかったけど、ダルウィノプテルス発見以降は次々に発見されて進化の過程がつながった」でした。
ところが、原始型と進化型の差って「尾の長短(例外あり)」「頭の大小」「首の長短」「頭蓋骨と首の角度」「中手骨の長短」「第五趾の長短」の6ポイントなんですよ。
ダルウィノプテルスはその内5つは原始的な形状なのよね。進化型の特徴はたった一つ「頭がでかい」ってだけ。
「それ、ほんとにミッシングリンク?」と思ってたけど、よくよく調べると、頭蓋骨に開いている眼球の前の穴が、原始的な翼竜は二つあるんですけど進化するとつながって一つになって来る。ダルウィノプテルスは一つになりかけって感じで、穴の間の骨がキワキワ消えかけてるのよね。
今日から新作描くよぉーっ!
ダルウィノプテルスという翼竜がいます。「ダーウィンの翼」という意味で、チャールズ・ダーウィン生誕200年に発見されたのでそのネーミングだそうです。リスペクトですね。
原始的な翼竜と進化型の翼竜の形状は大きくかけ離れていて、中間形状の翼竜が見つかってなかったんです。
「ダルウィノプテルスは両方の特徴を兼ね備えてるので、進化の過程の大発見!」というネーミングでもあるわけです。
ダルウィノプテルスが報告された2009年には世紀の大発見で大騒ぎになり、さらにその後、続々とこの中間型翼竜が発見されております!翼竜界はすっかり進化の過程がつながりました!
さぁっ、盛り上がってまいりましたぁっ!今、激盛り上がりです!今、一番ナウでヤングは翼竜ですっ!
あれ・・・?盛り上がらんのん?あれ?
先日、初対面の人にちょっと絵を見てもらう機会があって、私の絵をはさんで少し話をしたのですが。
「飛ぶ恐竜と猫がテーマなんですね」と言われて、ちょっとびっくりしました。
いやいや、違いますよっ!「翼竜と恐竜は、人と馬くらい違う生物なんですよ」とかぜんぜん言うつもりありません!そんな言葉の揚げ足取りとか、分類学的な細かいことをいちいち指摘するつもりは毛頭ございません!
でも、(あー、そーかぁー、興味の無い人は「翼竜」って単語すら知らないんだぁー)と、如何に自分が偏狭な分野に興味を持っているかを痛感いたしました。女性なら知らなくて当然でしょうけど、男性は翼竜って単語くらいは知ってると思ってた・・・。
翼竜という単語は世間に知られてないけど、プテラノドンって単語はみんな知ってるよね?改めてプテラノドンの偉大さに感銘を受けた次第でございます。
そして、そのニクトサウルス、一般の方はでかいトサカに驚いてそれで驚き終わりかもしれませんが、翼竜マニアの私としましてはもう一つとんでもなくびっくりする特徴を持っています!
なんと!ニクトサウルスの前肢には親指、人差し指、中指が退化して、無くなっているのですっ!どひゃーっ!
あれ・・・?驚かんの?
いや、あれよ、普通の翼竜の翼には小さな指が三本生えてますやん?あれが無いのよ?
いや、あれってね、陸上ではあの指で四足歩行してますんや。それが無いのよ?
ちゅーことは四足歩行してませんやんっ!二足歩行ですやんっ!それって、もう鳥ですやんっ!
確かにニクトサウルスは翼竜の中でも1・2位を争う高アスペクト比。アスペクト比ってのは翼の縦横比の意味で、数字が大きいほど滑空に適した高能率翼になります。鳥人間大会の人力飛行機はすごく翼が細くて長いでしょ?あれが高アスペクト比です。
ちゅーことは、ニクトサウルスは海沿いの崖の上とかに住んでて、がんがん滑空しては魚食べて、陸上ではヨチヨチ二足歩行だったんじゃなかろうか。
それって何てアホウドリ?
さて、そのニクトサウルスですけど、「夜のトカゲ」という意味です。
なんだか黒蜥蜴のようで淫靡なネーミングですね。って黒蜥蜴シリーズって江戸川乱歩の中でもそんなにエッチなやつじゃないのかな?読んでないので知らんのです、しらんのかえっ。
でも、なんで「夜のトカゲ」なんだかさっぱり解りません。眼球ちっちゃいし、どう考えても夜行性じゃ無いし。アヌログナトゥスなんかは目もでっかいし夜行性でしょうけど。
今日から新作描くよぉー!
今度の翼竜はニクトサウルス!
ニクトサウルスと言えば、誰しも見た瞬間に「なんじゃこりゃぁあ!」ってなる骨質のトサカですよね!
あ、しりませんか、あーそうですか、あーはいはい。
胴体の2倍以上ある骨トサカが屹立しております。とんでもねぇわ。翼竜はどこまでアバンギャルドになったら気が済むのでしょうか。
以前は2本のトサカの間に翼膜張ってた復元予想図もありましたが、そんなもんどう考えても飛べんがなっちゅうわけで最近では棒のみです。
ぜんぜん流行って無くて聞いたことも無い流行語大賞が発表されましたが、「女子高生流行語大賞」ってもんがまったく別個に存在するそうです。
もちろん全て知らない語彙が並んでいましたが、その中で「はげる」という単語に感銘を受けました。
例文としては「彼氏がイケメン過ぎてはげるぅー」など「毛が抜けそうなほど嬉しい」という意味だそうです。
すげぇーわ、考えたやつ、天才だわ。「情動の余りにも激しい揺さぶりのために毛根細胞が死滅しそう」という、この斬新さ、アバンギャルド感、感痛感。言いたい感じ、解るわぁー、おっさんには特に解るわぁー。いや知らんけど。「激しい」との語感だけなんかも知れんけど。
私も例文考えてみました。「毎週、公用車使って別荘行くのん、はげるぅー」とか。とかとか。
このキュクノランフスを描いているのをうちの奥さんが見て「この絵、売れるかな?これが売れるか売れへんかで、どれくらいエグい絵が許容されるかの試金石になるかな?」って言います。
確かにもう自分ではどの絵が受け入れられてどの絵は受け入れられないのか解らないんですよ。てか、そんなエグい?キモ可愛くない?あ、ないですか?あーはいはい。
うちの奥さんが通っている陶芸教室の先生も、私が以前通っていた彫金教室の先生も、「自信があってこれは良い出来だと思っても売れないこともあれば、逆の場合もある」とおっしゃってました。
でもまぁそれって自己プロデュースが不充分なんかな?と自戒します。
今はもう自分が描いていて気持ちの良い絵を描くだけ。
自分のセンスを疑いだしたらキリが無いですし、そんな自己撞着を孕んだ絵描きは嫌だ。
さらに、「動きのある絵」の話の続きですが、たくさんの線を引いてその中から自分がこれだと思う線を残していく過程って、絵でも彫刻でも同じ行程を辿ることが多いんじゃないかと思ってます。
で、誰とは言わんけど彫刻の人で、「私の場合、木のほうからどこを残してくれと言われるのが解るので、言われる通りに削っていくだけです」とか「神がかってるアピール」する人いますけど、それって創作活動なら誰でも同じことをやってるんじゃ無いのん?
絵画や彫刻って、自分の頭の中にある光景やら立体をいろんなツールを使って現実社会に実体化する作業ですやん。頭の中の立体が「どこを彫るべきどこを残すべき」って言うでしょうよ、そら。それ、言ってくれないなら頭の中に立体ができて無いってことじゃん。
木彫刻は、絵に比べて失敗したら後戻りできないって点で慎重さは要るでしょうが、それと「どこを削るかどこを残すか」は別の話ですよね。
ほんで、「動きのある絵」の話の続きですが、たくさんの線を引いてその中から自分がこれだと思う線を残していく過程って、絵とか彫刻とか彫金とかも何でも創作活動なら、同じ行程を辿ることが多いんじゃないかな。
確かに一発で狙った線描ける人もいますけど・・・。
うちの奥さんは素焼きの磁器に筆で絵付けをしたりします。失敗しても消せないことは無いけど消す時って器自体を削るので、ほぼ一発勝負と思ったほうが良いそうです。
なので、うちの奥さんには「何度も擦った線を描くんじゃなくて、一発で狙った線を描く練習をしたほうが良い」と言われますが、いやいやいやちょっと無理。
イラストレーターの寺田克也さんも「下絵の何本もある線から結局自分で線選んで残すんだから、最初から正解の線は頭の中にあるはず。だから、一発描きは練習すれば出来る」みたいなことを言ってはりました。いやいやいや、ちょっと無理。